2022年01月16日(Sun)

3Dプリンティングの環境と化学

雪がくるのを待っているんだけど、なかなか積もりません。
相変わらず室内で緩めの運動の日々。

工作の話です

メカ部品を3Dプリンターで作っているんだけど、材料はプラスチックの仲間です。
鉄やアルミなどの金属は製造過程でCO2をたくさん排出し、コストもかかるので極力使わない。
3Dプリンターの材料も、将来は環境に悪い樹脂は排除されることになるため使用する樹脂の検討を重ねています。

写真の手前がPP(ポリプロピレン)で作った直径60mの歯付きプーリー。

20210505-3.JPG

背景にあるのは世界的なカーボンニュートラルへのシフト(温暖化ガスの排出量実質ゼロ)です。
いち早く反応しているのは自動車業界。
トヨタはエアコン吹き出し口のパネルなどをバイオプラスチックに切りかえるなど、車のカーボンニュートラル化を進めている。
カーボンニュートラルに敏感な理由は、国際的なカーボンニュートラルへのシフトによりCO2排出量の大きなな物品は輸入出来なくなるからです。
まさに企業の死活問題なので企業はカーボンニュートラルを必死で進めている。

少し前までポリカーボネートの機械的性能が良くて試作していたが、樹脂の製造にCO2を多く排出することが判明したので、使用しないことにしました。
それに変わる樹脂として、ポリプロピレン樹脂に注目しています。

その他にPLAは植物を原材料として作るので、バイオマス材料として選択可能だ。
しかしPLA樹脂は耐熱性がなく低温で軟化するため製品には使用できない。

家庭の生活用品では、ポリプロピレン(PP)は食器等にも使われる人に無害なプラスチックであり機械強度も優れている。
現在のところ石油を原料としているが、植物を原料として化学プラントでバイオマスPPを製造できるようになってきた。
将来的にバイオマスへ移行されるプラスチックだ。

今のプラスチックはこのようなバイオマスプラスチックへ置き換わるか、100%リサイクルのプラスチックになるかの2択に淘汰される。

というわけで、ポリプロピレン(PP)のフィラメントを入手してテストを行っています。
PPで作った部品は表面が滑らかで摩耗に強いので、理想的な部品が作れそうです。
3Dプリンター用のPP樹脂はガラスプレートへの定着が弱いのと、冷却による収縮率が大きいため扱いにくい材料です。
他にPOM樹脂(ジュラコンとも呼ばれる)も試し始めた。
POMは自己潤滑性がある工業用プラスチックでリサイクル可能だが、冷却時の変形が大きいため3Dプリンターでは造形が難しい。

もう一つ注目しているのがHIPS樹脂(耐衝撃性ポリスチレン)だ。
これは食品トレイなど、軽くて丈夫で健康衛生上にも優れている特徴があり、工業用パーツで多用される。
リサイクル可能な樹脂なので採用を検討中。

HIPSで作ったメカパーツ、丈夫できれいに仕上がっている。

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posted by エイ at 10:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | カヤックトレーナー
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